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高血圧症

血圧をもっと気にかけて

 自分の血圧をご存知ですか? 年1回の健康診断で計るだけといった人が多いのではないでしょうか。高血圧症は放っておくと怖い病気。血圧は体重と同じくらい、気にかけてほしい数字です。

高血圧症とは

血圧の基準

 高血圧は、血圧が高いということですが、たまたま測った血圧が高かったというだけでは高血圧症とは言えません。繰り返し血圧を測っても血圧が正常より高い場合に「高血圧症」と言います。繰り返しの測定で最高血圧が140mmHg以上、あるいは最低血圧が90mmHg以上であれば高血圧症と診断されます。

【WHOによる血圧の基準】
  最高血圧 最低血圧
正常血圧 139以下 89以下
境界高血圧 140〜159 90〜94
高血圧 160以上 95以上

(単位:mmHg)

自分で血圧を測ろう

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血圧の測り方

 家庭では上腕で測る電子血圧計を使うのが一般的です。カフを腕に巻いてボタンを押せば自動で加圧、測定してくれます。手首や指先で測れる血圧計もありますが、旅行先に携帯するときなど以外は上腕で測るものがおすすめです。

  • いつも同じ腕、姿勢、時間に測る。

    腕:左右の腕で差があるので、左と右で10mmHg以上違う場合は、高いほうの腕で測る。
    姿勢:座った姿勢が望ましい。
    時間:いつも同じ時間に測る。朝なら起床後すぐ(食事、服薬の前)。昼なら昼食前。夜なら食後、ある程度時間がたって落ち着いてから測る。

  • 測るときは、血圧計を腕と同じ高さに置く。腕を心臓と同じ高さにし、カフは強く巻きすぎたり、緩すぎたりしないようにする。測定中は腕を動かさない。
  • 測定したら、測定日時と測定値をメモする習慣をつける

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高血圧症から動脈硬化、さらに生活習慣病に

 心臓のポンプ作用によって血液を全身に送るとき、血管の壁(動脈壁)に加わる圧力を血圧と言います。この圧力が高いと高血圧ということになり、心臓に負担がかかります。
 この高血圧の状態が何年も続くと、心臓が次第に肥大していき、さらに血管が常に張りつめた状態になり、厚く、硬くなっていきます。これが、高血圧による動脈硬化です。
 動脈硬化が進むと、心筋梗塞などの心臓病を起こします。また、傷ついた血管が破裂して脳内出血も引き起こしかねません。さらに、腎臓にも負担がかかり、腎機能が低下して腎不全や尿毒症などの腎臓病、また糖尿病などと重なって別の疾患も引き起こします。
 つまり、放っておくとさまざまな生活習慣病の引き金になってしまうのです。

血液の流れるしくみの図

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高血圧症の種類

 高血圧症は、その原因によって、大きく本態性高血圧症と二次性高血圧症に分類されます。約9割の人は本態性高血圧症といわれています。
 また、血圧別、年齢別などでも高血圧症が分類されています。

【高血圧症の分類】
(原因別分類)
本態性高血圧症 他の臓器にはこれといった障害もなく、ただ血圧だけが高い。40歳前後からが多い。遺伝や食生活での塩分の摂りすぎ、アルコールの摂りすぎなどが考えられる。
二次性高血圧症 腎臓、副腎などの臓器の病気が原因で高血圧になる。腎性高血圧症、内分泌性高血圧症、心血管性高血圧症、神経性高血圧症、妊娠中毒など。子どもや若い人にも見られる。
(血圧別分類)
収縮期性高血圧症 最高血圧(収縮期)のみが高い。高齢者に多い。
拡張期性高血圧症 最低血圧(拡張期)のみが高い。
(年齢別分類)
老年者型高血圧症 60歳以上に見られる高血圧症。収縮期性高血圧症と同じ。
若年者型高血圧症 35歳以下の人に発症。二次性高血圧症の比率が高い。
(測定場所による分類)
白衣性高血圧症 医師や看護師の前で測定すると緊張して血圧が上がる現象。

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高血圧・動脈硬化の予防

 高血圧や動脈硬化を予防するためには、自分の暮らしのなかにある誘因を改善する必要があります。

減塩

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 高血圧になる最大の誘因は、塩分の摂りすぎです。塩分を摂りすぎると、血液中に増えた塩分を薄めようとして、血管内の水分が増え、血液量を増加させます。これによって血圧が上昇するのです。塩分は1日約7g(男性7.5g、女性6.5gが厚生労働省推奨値)を目安にしましょう。ただし、減塩により必ず血圧が下がるわけではありません。

肥満解消

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 肥満は心臓にも負担をかけ、全身の動脈硬化を進める危険性があります。肥満判定基準で、男女ともにBMI=25以上は肥満に当たります。食事の内容に気をつけるとともに、適度な運動を心がけましょう。高血圧症の人が減量に取り組むときは、その方法を医師に相談しましょう。

お酒

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 お酒を飲んだ直後は血圧は下がりますが、多量に毎日のように飲んでいる人は、飲まない人に比べて高血圧になりやすいようです。また、皮下や肝臓などに余分な皮下脂肪が付き、肥満の原因にもなります。1日の飲酒量は、日本酒なら180mlまで、ビールなら500mlまで、ウイスキーなら63mlまでに抑えましょう(厚生労働省「令和6年度版標準的な健診・保健指導プログラム」)。

たばこ

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 喫煙は、百害あって一利なしです。喫煙により血管が収縮し、一時的に血圧が上がるばかりでなく、血液の流れを悪くし、血液が凝固しやすくなり、動脈硬化の原因になります。喫煙習慣をやめましょう。

ストレス

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 ストレスや緊張によって交感神経が刺激されて、最高血圧も、最低血圧も一時的に上昇します。ストレスは、過労や睡眠不足と表裏一体。そのストレスを取り除くためにも、規則正しい生活習慣と十分な休養、睡眠をとることが必要です。

温度差

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 暖かいところから急に寒いところに出ると、血管が収縮し、血圧が上がります。逆の場合も同様です。特に冬は室内と外気との気温差を少なくするように気をつけましょう。居間と浴室、トイレの温度差も少なくするようにしましょう。

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高血圧症の治療法

 高血圧症の治療の目的は、長期間血圧を下げておくことで、脳卒中、心臓病、腎臓病などと合併するのを防ぐことにあります。血圧を下げる治療法には、薬を使わないで下げる生活改善療法と、薬を使って下げる方法があります。どちらにしても、治療を中断すると、また血圧が上がってしまうので、根気よく治療することが必要です。

軽症の場合

 

 軽症の高血圧症の場合は、食事療法や運動療法で観察していき、その間に薬物療法を行うべきかどうかを検討します。また、初診時に試しに降圧剤を少量使用することもあります。

中等以上の場合

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 血圧が180/100mmHg以上の中等以上になると、最初から降圧剤を用います。そして、生活改善療法も同時に行います。

|降圧剤と副作用|

 降圧剤は利尿剤、交感神経抑制剤、血管拡張剤に分類され、そのなかでもいくつかの種類があり、患者に適したものが処方されますが、どの薬にも軽い副作用はあります。服用中に何か変わったことがあったら、副作用かもしれないので、必ず医師に伝えるようにしましょう。

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