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更年期障害

更年期障害には必ず終わりがある

 更年期障害の症状は人それぞれです。できるだけ気持ちを明るく過ごしましょう。女性外来を利用するのも一つの方法です。

更年期と更年期障害

更年期障害とは

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 女性のライフスタイルを体の面から見ると、小児期、思春期、成熟期、更年期、そして老年期の5つに大きく分けることができます。このライフサイクルに強い影響を与えているのが女性ホルモンです。その代表的な女性ホルモンがエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)。これらの大部分は卵巣で、一部は副腎でつくられます。そして、卵巣が動き出すのは思春期になってから。卵巣が育って初経を迎え、以後、閉経まで一般的には月経が続きます。
 更年期は、思春期と似て、体とこころが大きく揺れ動く時期です。思春期は女性ホルモンが急激に増えますが、更年期は逆に急激に減っていきます。そして、加齢に伴うさまざまな環境の変化(親の介護問題、子どもの自立に伴っての夫婦関係の見直し、仕事の評価など)でいろいろなストレスが強くかかってくるときです。
 月経周期が早まってきたら、更年期の最初の兆候といえます。無排卵の月経も増えてきて、エストロゲンの分泌も減ってきます。そこで卵胞刺激ホルモンが増えてホルモン分泌のアンバランスが起こります。自律神経も影響を受け、自律神経失調症を起こしやすくなるのです。そして、体全体がさまざまに影響され、多彩な症状=不定愁訴が現れてきます。これが更年期障害です。
 更年期障害の症状は多岐にわたり、症状の出方、強さ、期間もかなりの個人差があります。

女性のライフスタイルと女性ホルモンの分泌変動のグラフ

多岐にわたる更年期症状

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 更年期障害の症状は非常に多岐にわたりますが、更年期の症状すべてが更年期障害によるものとは断定できません。もしかしたら、実はほかの病気だったということもあるので、気になる症状が現れたときは婦人科などの専門医を受診しましょう。

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更年期障害の診断

診断の流れ

 更年期障害の専門は婦人科ですが、まずは症状によって内科、耳鼻咽喉科、心療内科などを受診してもよいでしょう。また、最近は「更年期外来」、「女性外来」など更年期専門の受診科を扱う病院も増えています。かかりつけ医がある場合は相談してみるのもいいでしょう。

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問診
  • 現在の症状(種類、発症時期、程度など)
  • 月経に関わること(最終月経、月経周期)
  • これまでにかかった病気、家族の病歴

主な検査と確認事項
  • 血液検査

    血液中のホルモン量を測定し、更年期に見られるホルモンの変化があるかどうかを見る。また、生活習慣病などの病気をチェックする。

  • 内診、細胞診などの婦人科系の検査

    子宮筋腫など婦人科系の病気がないか。

  • 心理テスト

    うつ病などの精神疾患がないか。

診断

更年期障害の診断は以下の項目に該当した場合になされます。

  • 更年期に該当する年齢。
  • 診察や検査の結果、更年期症状と同じ症状を示す別の病気がないと診断できる。
  • 訴えが心身両面にわたり、多彩かつ複雑である。

女性外来とは

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 最近、「女性外来」を標榜する病院が増えています。女性スタッフが中心になって、女性だけを診てくれる外来です。内科医あるいは産婦人科医が担当のところが多く、女性の抱えるさまざまな症状を診てくれます。また、女性が気持ちよく利用できるように、設備も充実しているのが特徴です。診察室を個室にしてプライバシーを守り、インテリアや設備にもさまざまな配慮がなされています。ぜひ利用してみましょう。

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更年期障害の治療法

薬物療法

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 更年期障害の治療での薬物療法に、体全体の調子を整えるためのエストロゲンによるホルモン補充療法があります。また、特定の症状が強く出ているときは、それを改善するための薬を併用することがあります(自律神経調整薬や抗うつ薬、骨粗鬆症治療薬など)。

心理療法(カウンセリング)

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 更年期症状には、イライラ、不安感、うつ状態など、精神症状もあるため、心理療法を行うこともあります。担当の医師によるカウンセリングをしていくなかで、ストレスと上手に付き合っていく方法を見つけ、心の負担を軽くしていきます。

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更年期を乗り切るために

 更年期症状の程度の差こそあれ、更年期は誰にでも訪れます。そして、更年期症状には必ず終わりが来ます。10年間続く人もあれば、1年足らずで不快な症状が消えていく人、まったく感じないままに過ごしてしまう人など、さまざまです。
 更年期を迎えた女性たちが、快適にこの時期を過ごすためにも、40代から生活習慣を見直して準備していきたいものです。実際に更年期症状を感じるようになってからでも、気持ちを楽しく持てるように、健康管理も含めて、もう一度自分の人生を考え直す時期と前向きにとらえ、改めて人生の質(QOL=Quality of Life)について考えてみましょう。

更年期を快適に過ごすための10か条

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  1. いい友だちを持つこと
  2. 家族との関係改善
  3. いいカッコをするのはやめ、あるがままの自分でいること
  4. 体を動かす
  5. 生き甲斐を持つ
  6. おしゃれをする
  7. 健康診断を忘れずに受ける
  8. 睡眠をきちんと取る
  9. バランスのとれた食事を、3食きちんと摂る
  10. いつも勉強して、新しいことに挑戦する気持ちを持つ

(コスモス女性クリニック 野末悦子院長提唱による)

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