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現代社会がつくる心の病気

子どもから高齢者までストレスを受けている

 ストレスは働く人だけでなく、女性、高齢者、子どものこころまでにもさまざまな影響を及ぼしています。現代社会特有の、ストレスからくるこころの病気をみてみましょう。

ストレス社会の出現

 経済的に豊かになり、科学技術も高度に発達し、より便利で快適な生活が実現しているのが現代社会です。その一方で、ストレス社会とも呼ばれるこの社会で、現代人は多くのストレスを抱えて、こころの病に悩んでいます。その要因は、管理社会、競争社会、高齢社会化による孤独など、さまざまです。
 現代社会だからこそ生まれた、ストレスからくるこころの病気の代表的なものとして、燃えつき症候群無気力症テクノストレス症候群キッチンドランカー引きこもり老人性うつ病があります。

燃えつき症候群

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 バーンアウトシンドローム(burnout syndrome)は、 1980年にアメリカの心理学者、ハーバート・フロイデンバーガーが最初に用いた言葉で、彼の定義によると、「持続的な職務上ストレスに起因する衰弱状態により、意欲喪失と情緒荒廃、疾病に対する抵抗力の低下、対人関係の親密さ減弱、人生に対する慢性的不満と悲観、職務上能率低下と職務怠慢をもたらす症候群」ということになります。
 朝起きられない、会社に行きたくない、お酒の量が増えるなどから始まり、家庭生活の崩壊、対人関係を避ける、そして最悪の場合自殺や犯罪を起こしてしまうというケースもあります。
 ワーカホリック(仕事中毒)と呼ばれる人たちが、特にこの症候群に入りやすいようです。

無気力症(サラリーマン・アパシー)

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 高い競争力を突破して入社したサラリーマンが、5月休み明けのころから急に仕事に対する関心や意欲を失い、無気力な状態に陥ってしまう状態です。いわゆる5月病で、受験戦争を勝ち抜いて入学した大学生の場合はステューデント・アパシーと呼ばれます。アパシーとは、意欲・感情・情熱がスランプになった状態のことです。

テクノストレス症候群

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 テクノストレスとは、コンピュータに過剰に適応したり、逆にうまく適応できないために生じる心身の障害です。その障害により、さまざまな病態が現れるので、テクノストレス症候群と呼ばれています。

テクノ不安症

 今までコンピュータとは無縁だった人が、コンピュータの使用が必然的となっている現代に適応できず、コンピュータは難しい、怖いという意識に追いつめられて、過度のストレスでイライラしたり、焦燥感、頭痛、悪夢、強い絶望感を抱いたりする。現代社会ではコンピュータ化がすでに定着して、テクノ不安症は少なくなり、逆にテクノ依存症が激増している。

テクノ依存症、ネット依存症

 コンピュータに適応しすぎて、コンピュータのことしか考えられない、デジタルな考え方しかできなくなってしまうなどして、人や社会とコミュニケーションがとれなくなる状態。インターネットにのめり込み、睡眠不足、対人関係を嫌う、仮想社会から実社会に戻れなくなってしまうなど、日常生活に支障を来す状態。また、視力の低下、頸肩腕の痛みや疲れ、全身のだるさなど、身体的にも影響が出ます。

 予防法には・コンピュータに向かう時間の制限、・休憩、休養を定期的に取る、 ・仕事を中断するときに頭をリフレッシュする、・毎日人と交流する場を持つ、・環境の転換、・運動、・自然に接する、などが考えられます。

VDT症候群(VDT障害)

 ディスプレイ(コンピュータ画面)を見ながら長時間キーボード作業を続けることによって身体的症状が起こる、一種の職業病。ディスプレイ作業を続けている人の約6割以上がこの症状に悩んでいると言われる。疲労、頸肩腕の痛みやこり、眼精疲労などの症状を感じたら、休憩、休養を取り、長時間のVDT作業を控えたい。

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キッチンドランカー

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 キッチンドランカーとは、アルコール依存症の女性を指す造語です。主婦が台所の隅でお酒を隠れて飲むことから言われるようになりました。核家族化が進み、育児や家事に1人で追われ、相談相手もなく、マニュアル本に頼ることしかできずに育児ノイローゼになる若い母親にも増えています。
 最も多いのは40代くらいの家庭の主婦で、子育てが終わって目標がなくなり、喪失感、家庭内の事情によるストレスなどから、お酒に逃避するケースです。夫は仕事で多忙で、妻は育児の時間がなくなった分、1人の時間が増えます。外で飲む機会もなく、趣味もなく、いつの間にか昼間からこっそりお酒を飲むようになるというパターンが多いようです。
 ただし、女性のアルコール依存症は男性に比べて症状が軽いので、早く気づいてお酒を断つようにしましょう。体質的にも女性は男性に比べてアルコール依存症に陥りやすいので、最初が肝心です。

引きこもり

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 社会から逃避して、自室からほとんど外出しない状況のこと、あるいはそうして閉じこもる人のことです。自閉症とは違います。
 NHK福祉ネットワークによると、2005年度の引きこもりは160万人以上存在するといいます。まれに外出する程度の準引きこもりを含めると300万人以上存在します。そのうち8割以上は男性です。また、学齢期にある者ばかりでなく、中年期の引きこもりも増えています。
 引きこもりの原因はさまざまで、・学校や会社におけるいじめや肉体的苦痛から逃れるため、・家族関係のトラウマ、・過干渉などから自己肯定感をもてずに成長した、・格差社会に圧倒され、・人生に絶望して身動きがとれない状態、・自分が目にしたくない現実、・不快な人たち、・場所、集団を見ないですませるために閉じこもる、などです(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より改編)。

老人性うつ病

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 高齢になってくると、体の機能が低下して、若いころは何でもなくできたことができなくなることが多くなります。また、友人も少なくなり、外出の機会も減り、もう自分は世の中や家族の役に立たない、などと思いこんでしまうこともあるでしょう。一人暮らしの孤独感につらい思いをしている高齢者も多いようです。このような状況から憂うつな気分になり、老人性うつ病になるケースが多いようです。
 老人だから当たり前、と思いがちな症状も、実は老人性うつ病が原因になっていることも少なくないのです。自分の健康や周囲の人々、社会的な仕事などを失っていく現状を受け入れ、乗り越えていくためにも、家族や周囲の人が気をつけてあげましょう。

 また、・新しいことを始めようという気持ちを持たせる、・若い人と会話する機会を持つようにする、・ガーデニングや盆栽など、自然とともに過ごす時間を持つ、・老人会や同好会など、楽しみを共有できる集会に参加する、といったことを働きかけてあげましょう。

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