2025.07.01
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家族のことを考えて
デジタル終活を!
 スマートフォンやパソコンを立ち上げたり、お金にかかわるアプリケーションを利用したりするときにIDやパスワードを設定するのは一般的なことです。このようなアカウント情報は、本来、自分以外には知られてはいけないものですが、あなたが亡くなったときのことを考えたことがありますか? ロックされたままでは、家族が困ったことになるかも知れません。
家族はデジタル遺品をどうするのか
 「デジタル遺品」という言葉をご存じでしょうか? スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器に保存されたデータや、インターネットサービスを受けるために登録されたアカウント(ID、パスワード)のことをいいます。
 利用者が亡くなって、家族が利用者のデータを開こうとしたり、契約の変更・解除をしようとすると、最初にIDやパスワードを入力する必要があります。ところが、通常、アカウントは本人にしかわかりません。相続や料金の支払いのこともありますから、そのまま放置することはできません。アカウントを解除するには専門家の手を借りるしかありませんが、それには費用や時間もかかります。
何よりも困るお金の問題① 相続資産
 例えば、オンラインバンクやインターネット証券などインターネット上の資産を持っていたらどうなるでしょうか。このような資産は、持ち主が亡くなれば相続の対象となります。ところが、通帳や証書がないために存在に気がつかないことがあります。また、存在に気がついてもアカウントがわからなければアクセスすることもできません。そのため、どれほど多くの資産があっても相続の対象から漏れてしまうことになります。

こんなデジタル資産を持っていませんか?<相続の対象となるデジタル資産>
オンラインバンクの口座に入っている預貯金
キャッシュレス決済でチャージした電子マネーの残高
オンラインで取引中のインターネット証券(株式、投資信託、FX、iDeCoなど)
仮想通貨(ビットコインなどの暗号資産)

何よりも困るお金の問題② 負債残高
 毎月、定額費用が銀行引き落としになるなどのインターネット上の契約はどうなるでしょうか。アカウントがわからなければ解約の手続きができません。あるいは、存在に気がつかないかもしれません。そうすると負債だけがどんどん積み重なってしまい、後から家族に催促の連絡が来て驚くといった事態になる恐れがあります。
使いたいデータが使えない
 例えば、友人の連絡先や故人の写真、資産・負債一覧などの故人が作成したデータを家族が利用したいと思うこともあるでしょう。家族が葬儀や相続のときに使いたいと思っても、開くことができなければ無駄になってしまいます。
 また、ご自身も他人には見られたくないデータやSNSなどは、自分以外はアクセスできなければ見られないとしても、整理しておいたほうが気持ちがすっきりするのではないでしょうか。
グラフ 故人のデジタル遺品整理実施経験者の困った経験

<MMD研究所2022.8.18調査より>

若い人も、いまのうちにデジタル終活
 若い人でも、いつどんな災難が降りかかるかわかりません。いまのうちに対策を行って、これからの日々を安心して過ごしましょう。対策の基本は、自分が亡くなった後に、特定の家族や親しい人がスマホやパソコンのロック解除ができるようにしておくことです。まずは、インターネット上の資産や契約について、サービス名・ID・パスワード・契約内容の整理をして一覧表にしてみましょう。

対策その1 スマホやパソコンを起動するときのパスワードを紙に書いて保管する
 パスワードを変更したときも忘れずに記録しましょう。

  
対策その2 契約しているインターネットサービスのIDやパスワードを紙に書いて保管する
 サービスごとに一覧表にするとよいでしょう。

 
対策その3 エンディングノート(紙)を作成する
 最近では、パソコンで書き込める形式のものが多くなっていますが、デジタル終活では紙のエンディングノートを使いましょう。

  
対策その4 自分が亡くなったら、自分のスマホやパソコンにアクセスできる人を決めて情報を伝えておく
 同居する家族がいない場合は、必ず連絡が取れる信頼できる人を選びましょう。

記録したものは、簡単に人の目に触れないよう、保管場所を工夫する、書いたところにマスキングテープを貼るなどの工夫をしましょう。ただし、保管場所は解除を委ねる人には伝えておくことを忘れないようにしましょう。

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