2025.12.10
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65歳以上にはワクチンの定期接種を実施
新型コロナウイルス感染症のいま
 国内で初めて新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者が確認されたのは2020年1月のことでした。世界中で感染が拡大し、社会に大きな影響を及ぼしました。やがて感染者数が減少し、2023年秋ごろからさまざまな制限が緩和されはじめ、現在ではほとんど報道されない日が続いています。新型コロナウイルス感染症は、いま、どのような状況にあるのでしょうか。
1週間で1万人近くの感染者数(2025年10月13日~19日)
 2023年5月、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが、「2類相当」(結核、ジフテリア等と同類)から「5類感染症」(インフルエンザ等と同類)に移行しました。これに伴い、感染者数などの公表方法が変更されました。それまでは原則、すべての医療機関が新規感染者数を報告する「全数把握」が行われ、新規患者数や死亡者数などの総数が毎日報道されていましたが、変更後は全国で約5,000か所の定点医療機関からの報告が集計され、週に1回、1医療機関あたりの平均新規患者数が公表されます(定点把握)。
 ここで2025年の全国感染者数の合計と1定点当たりの新規患者数をみてみましょう(グラフ1)。厚生労働省のデータによると、10月13日~19日の全国新規患者数の合計は9,900人、1定点当たり新規患者数は2.57人です。グラフをみると新規患者数は減少傾向にあるように思われます。しかし、7月から8月は増加傾向にあり、油断できないことがわかります。これから乾燥と低気温の冬季になると、再び感染拡大することが心配されます。また、ウイルスの型が変われば新たな波が訪れることも考えられます。
グラフ1 新型コロナウイルス感染症の全国感染者数の合計と定点当たり人数の推移

<厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に関する報道発表資料(発生状況)2025年」より>https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00474.html

2024年は死因第8位
 死亡者数はどうでしょうか。グラフをみると増減が繰り返されていることがわかります(グラフ2)。厚生労働省の調査によると、2024年の新型コロナウイルス感染症による死亡は死因第8位で、年間35,865人の方が亡くなりました。2025年5月時点の月間死亡者数は752人と1,000人を切っていますが、増加に転じる可能性もあり、重症化しやすい高齢者や疾患を持った方は注意が必要です。
グラフ2 新型コロナウイルス感染症による月間死亡者数の推移

<厚生労働省「人口動態統計月報」(概数)(下記リンク)の各月第5-4表『死亡数及び死亡率(人口10万対),死因(死因簡単分類)別―対前年比較―』より>
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450011&tstat=000001028897&cycle=1&tclass1=000001053058&tclass2=000001053060&tclass3val=0

新型コロナウイルスの予防接種
 予防接種には「定期接種」と「任意接種」があります。定期接種は国の決定により市区町村が実施します。原則、費用の全額または一部が公費で賄われます。一方、任意接種の費用は自己負担となります。新型コロナウイルス感染症の予防接種は、2類相当から5類感染症に移行されたことにより、任意接種となりました。全額公費による定期接種は2024年3月末で終了し、2024年4月以降の接種は原則有料となります。
 ただし、下記の方に限っては定期接種が実施され、接種が推奨されています。

※予防接種法では、定期接種の費用は公費負担(無料)となるのが基本ですが、新型コロナウイルス感染症のようなB類疾病(個人の重症化予防を目的とする予防接種)の場合は、費用の一部を公費で負担し、残りを自己負担することとなっています。

感染症対策
 新型コロナウイルス感染症に限らず、感染症の予防には「手洗い」、「マスクの着用を含む(せき)エチケット」、「換気」などが有効です。これから冬の時季は感染症が拡大することが考えられます。自分自身を守るために、感染症対策を実行しましょう。また、重症化リスクが高い高齢者と会ったり、通院したりするときは、マスクの着用を心掛けましょう。

<厚生労働省「感染症について」より>
  https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

電話相談
 厚生労働省が電話相談を行っています。新型コロナウイルス感染症だけでなく、子宮頸がん予防(HPV)ワクチンを含む予防接種、インフルエンザ、性感染症、その他感染症全般について、相談を受け付けています。

感染症・予防接種相談窓口
<電話番号> 0120-995-956 
<受付日時> 午前9時~午後5時 ※土日祝日、年末年始を除く

 

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