2025.09.01
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雇用保険の基本手当日額等が引上げに
~8月1日から適用される雇用保険の変更について~
 毎年8月1日に、雇用保険の基本手当(失業手当)の日額が変更されます。基本手当日額は、離職者の賃金日額に基づいて計算されます。今回の変更は、令和6年度の平均定期給与額が令和5年度と比べて約2.7%上昇したことが反映されています。また、就業促進手当、高年齢雇用継続給付、介護給付、出生時育児休業給付、育児休業給付の支給限度額(上限額)等も同時に変更されます。
基本手当日額が8月1日から引上げ
 雇用保険の基本手当は、離職した労働者が、失業中の生活を心配することなく再就職活動をするために支給されます。基本手当の計算の基礎となる基本手当日額(1日当たりの支給額)は、離職前の賃金を基に算出されます。給付日数は離職理由や年齢などに応じて決められています。対象になる人には、受給資格者証に新基本手当日額を印字して通知されます。
表1 基本手当の上限・下限と支給される最高日数(令和7年8月1日~令和8年7月31日)

●受給要件
 原則、離職日以前2年間に被保険者期間が通算12か月あること
●待期期間
 ハローワークに求職の申込み後、失業状態にある7日間は待期期間で、基本手当の支給はありません。自己都合などの離職理由により給付制限がある場合は原則1か月間、基本手当の支給はありません。
 ※令和7年3月31日までは2か月間でしたが、4月1日より1か月間となりました。

基本手当はこのように計算される
 基本手当の支給額は、基本手当日額に所定給付日数を掛けることで算出されます。具体的には次の手順で計算されます。

1.「賃金日額」を算出します
     賃金日額 = 離職した日の直前の6か月に毎月決まって支払われた賃金の合計÷180
            ※賞与は除く。
2.「基本手当日額を算出します
         基本手当日額 =賃金日額×給付率50~80%
<計算方法>

  

3.支給される基本手当総額を算出します
     支給総額=基本手当日額×所定給付日数

その他の手当の変更
 8月1日から下記の最低限度額や支給限度額も変更になります。
表2 その他の手当の変更(令和7年8月1日~令和8年7月31日)

※1 高年齢雇用継続給付は、令和7年4月1日から支給率が変更になりました。各月に支払われた賃金の10%(変更前は15%)を上限として支給されます。
  高年齢雇用継続給付金の支給対象月に支払いを受けた賃金の額が支給限度額(386,922円)以上であるときには、高年齢雇用継続給付は支給されません。また、支給対象月に支払いを受けた賃金額と高年齢雇用継続給付として算定された額の合計が支給限度額を超えるときは、386,922円-(支給対象月に支払われた賃金額)が支給額となります。なお、高年齢雇用継続給付として算定された額が最低限度額を超えない場合は、支給されません。60歳到達時の賃金が上限額超(下限額未満)の人については、賃金日額ではなく上限額(下限額)を用いて支給額を算定します。
※2 育児時短就業給付金の支給対象月に支払いを受けた賃金の額が支給限度額(471,393円)以上であるときには、育児時短就業給付は支給されません。また、支給対象月に支払いを受けた賃金額と育児時短就業給付として算定された額の合計が支給限度額を超えるときは、471,393円-(支給対象月に支払われた賃金額)が支給額となります。なお、育児時短就業給付として算定された額が最低限度額を超えない場合は、支給されません。

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