2025.07.01
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30歳代の健康づくり
 30歳代は、仕事、子育てなど極めて活動的な時期を迎える年代で、食事をはじめとする生活習慣の多くが定着していく年代でもあります。ですから、この時期に生活習慣病の基礎をつくらないことが大切です。
いまから健康チェックを…肥満の心配
 まず大切なことは、体の面では体重増加を防ぐことです。結婚などで「幸せ太り」といった急な体重増加だけでなく、いつのまにかお腹が出たといった体重の漸増についても、年齢に応じた基礎代謝の低下や日ごろの身体活動・運動習慣や食事の反映によるものですから、毎日の生活のなかで体をよく動かすようにして、食事の量とバランスを見直し、健康的な体重(BMI22程度)を保つように気を配ります。特に、30歳代の男性は約30%の人がBMI25以上となっていますから注意が必要です(グラフ1)。
 また、夜型生活を過ごす影響から食事が不規則になったり、外見へのこだわりから間違ったダイエットを行ったりして、栄養が偏りがちになる人もいます。生活全般について再チェックしましょう。

※BMI(Body Mass Index) :肥満度の判定方法の一つで、体脂肪率とも相関している。体重(kg)÷身長(m)2で求められる。標準値は22.0。

グラフ1 肥満(BMI25以上)の人はこんなに多い

<厚生労働省「国民健康・栄養調査」令和5年より>

将来へ向けて健康な生活習慣を
 この年代は働き、家庭をつくり、子どもを育てる年代ですが、仕事の忙しさや子どもの病気などを通じて、あらためて健康を考えるよいチャンスがある年代でもあります。栄養・運動・休養の三要素をはじめとする「健康的な生活習慣」を再確認し、身につけることが、「ミドル年代」以降になって糖尿病、循環器疾患などの生活習慣病に悩まないために必要なことです。
「健康」とは単に「病気でない状態」でないことは明らかですが、人それぞれの健康観があります。しかし、私たちは普段の暮らしの中で「健康について意識する」ということは、自分や身近な人が病気にでもならない限り少ないのではないでしょうか。
 私たちは、「健康」になるために生きている訳ではなく、「健康」は自分らしく幸せな生活を送るための手段そのものです。ですから、自らの健康をコントロールし、改善することができるプロセス、つまりヘルスプロモーションが求められています。
 自分らしく幸せな生活に何を求めているのか? 遊びこころでチェックして、自分のタイプに応じて、より幸せな「ハッピネスライフ」を楽しみましょう()。
表 ハッピネス・ライフ・チェックシート(健康生活行動調査)
健康で過ごすために…若さを過信せず、こころへの気づきを
 こころの面では、仕事や職場での心身両面のストレスへの気づきと上手に解消する知恵と工夫が必要になる人もいることも現実です。この年代の男性の死亡の第一の原因は残念ながら自殺です(厚生労働省「令和5年人口動態統計」)。

生活のなかで運動習慣をつくる
通勤、買い物など日常生活のなかで歩く。
エレベータは使わず階段を利用する。
楽しく運動することを習慣にする。


栄養のバランスを考えて食べる
朝食を毎日しっかり食べる。
主食・主菜・副菜をそろえ、バランスに気配りする。
健康を害する極端なダイエットはやめる。
食事バランスガイドで食生活をチェックする。
 「食事バランスガイド」は、健康な食生活の実現を目的に作られた「食生活指針(平成12.3)」を具体化した、玩具のコマ型のバランスのよい食事の基本を学ぶイラストガイドです。このガイドを利用すると、ごく簡便、簡単に、1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかわかります。
 毎日の食事バランスをチェックしてみましょう。厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou-syokuji.html)を参照してください。


上手にストレスを解消する
十分な睡眠をとる。
スポーツや趣味などで自分にあったストレス解消法を見つける。
アルコールや睡眠導入剤に頼らないようにする。


相談相手を見つけよう
悩み事はためないようにする。
本音を話せる友達を持つ。
相談できる医療機関やカウンセラーを知ろう。


喫煙や過度の飲酒は控える
若い年齢層ほど禁煙効果が大きいので、職場の禁煙・分煙、結婚、子どもの出産などの機会に禁煙をする。
イライラやストレスの解消にたばこやアルコールに頼らないようにする。
習慣的な飲酒や大量飲酒はこころと体にダメージを与える。


セルフケアで歯と歯ぐきの健康を守る
 歯肉炎、歯槽膿漏などの歯周病は、口臭の原因になったり、むし歯以上に歯を喪失する原因になります。
1日3回食事毎に、1回10分間ていねいに歯磨きをする。
「かかりつけ歯科医」で、定期的に検診を受ける。
喫煙は歯周病の進行を促すから禁煙する。

安心の妊娠・出産を迎えるために

栄養バランスに気をつけて、適正な体重を目指す
 家族の食生活を見直すよい機会です。主食・主菜・副菜をそろえてバランスよく食べましょう。 特に不足しがちなカルシウムや鉄分を多く含む牛乳・乳製品やレバー、野菜を食べましょう。


安定期に入ったらどんどん歩く
 安定した靴で、転倒に注意しましょう。  1日30分程度で無理のない範囲で(検診の際に医師と相談して決めましょう)、おなかがはってきたら休みましょう。


イライラとうまくつきあいリフレッシュをこころ掛ける
 ホルモンのバランスでイライラしやすい心身になっていることを受け入れましょう。 妊娠中はとくに体調が悪いときは無理をしない、させない、周りの人も広いこころで接しましょう。


妊娠中は特に歯の健康に気を配る
 妊娠中はむし歯や歯周炎になりやすいので、とくに日ごろのお手入れを念入りにしましょう。


胎児をたばこから守る
 喫煙は胎児に様々な影響がでます。妊婦はもちろん、家族みんなで禁煙をしましょう。 職場では禁煙、少なくとも分煙が必要になります。

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