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【投資信託のしくみ】 まじめな企業に投資したい!

 企業には、営利追求という行動に加え、社会の中でどのように役立っているかといった視点に立った責任ある行動が求められています。実社会での企業の振る舞いを見ていると、良い振る舞いもありますが、「これはどうかな」と首を傾げたくなるようなこともあります。「脱税の摘発」「公害の垂れ流し」「不正な輸出入」等々、企業としてあるまじき行為がニュースとして流れます。ある企業が不正を働いた場合、私たちは、消費者という立場では不買という対抗措置をとることができます。その企業の従業員であれば襟を正して、業務に携わることができます。では、株主、あるいはその企業の発行した債券を保有していた場合、こういった企業を社会から矯正し、まじめな企業に育てるために投資家としては何ができるのでしょうか。

 投資対象の企業が社会的に不実なことをしていた場合、その企業のビジネスに力を貸すことは、投資家としては看過できません。例えば、アパルトヘイトを実施していた頃の南アフリカ共和国の企業や、公害を撒き散らしていた企業、有害と知りながら添加物を使用してきた食品会社等は、企業として社会的責任を果たしているとはいえず、このような企業に投資をすることは、投資家自らが社会的責任を果たしていないともいえるのです。

 そこで、投資家としての社会的な役割を認識し、その上で、社会に役立つような投資家になろう、という考え方をもとにしてSRI(Socially Responsible Investment:社会的責任投資)という概念が生まれました。また、企業としてどのように社会的な役割を担うかについては、CSR(Corporate Social Responsibility:企業が果たすべき社会的責任)という概念で規定されています。最近は、ホームページや企業広告などで、各社のCSRについて公表されているケースも多くなりました。

企業の社会的責任
 CSRがきちんと整った企業に対して投資をすれば、その企業が成長し、ひいては社会に還元される利益も大きくなると考えられます。この循環は、投資家の資金がめぐりめぐって社会そのものを改善することに役立っているといえるのです。CSRを重視し、SRIにのっとった投資を行うことが重要であることはまちがいありません。理屈の上ではわかるのですが、一般の投資家がCSRの情報を十分に持っているわけでもありませんし、そのような企業を見分ける手段も持ち合わせていません。

 そこで昨今では、SRI専用の投資信託が増えてきています。投資信託会社のファンドマネージャーがCSRを果たしている企業を選び出し、適格な企業のみを投信の組み入れ対象としている投資信託です。SRI商品の例としては、環境面を考慮したエコ・ファンド、雇用(ワークライフ・バランス)を考慮したファンド、さらに近年では、女性が活躍する企業(ウーマノミクス企業)に投資をするファンド等もあります。

 ただし、SRIにのっとっているからといって必ずしもパフォーマンスが良いわけではありません。SRIは中長期的な視点で捉えなければいけない考え方です。ただ、社会的責任を果たしている企業は社会から認められるので、中長期的には成功する確率が高く、従って、CSRを重視している企業の成長率は、他の企業も含めた平均値よりは高くなるはずである、つまり、中長期的なパフォーマンスは良くなってしかるべきである、という考え方もできるのです。

 運用の成果を予見することは極めて困難です。辛酸をなめることもしばしばです。そんな中、さわやかさを感じることができる投資の機会は貴重です。

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