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【1.資産運用の基礎知識】 手数料の影響を考えよう

 資産運用の成功の秘訣は何でしょう。「そりゃ、上がる資産で運用して下がる資産は避けることだよ」。おっしゃるとおりだと思います。ただ、問題はどの資産が上がるのか、どの資産が下がるのかがわからないことです。つまり不確実性が伴うのです。

 不確実な資産運用の世界にも確実なものがあります。手数料です。支払うものなのであまりありがたくない話ですが、運用をプロに任せているわけですから手数料はかかります。

 手数料は投資信託でも株式でも売買の際にかかります。表は手数料の影響を表したものです。10,000円を元手に投資を行ったとしましょう。投資対象は仮に日本を含めた世界の投資信託だとします。手数料は投資を開始する際に元手に対してかかります。比較のために、手数料がない場合とある場合を考えてみましょう。手数料率は3%とします。

 手数料がない場合を縦に見ます。元手は10,000円で手数料はかかりませんから、10,000円全てを運用に充てることができます。この投資信託の運用は極めて好調で50%上昇したとします。元本の10,000円に対して5,000円の儲けが出たことになりますから、パフォーマンスは50%の上昇です。

 次に、手数料が3%の場合をみましょう。元手の10,000円に手数料の3%がかかりますから、元本は9,700円に減ってしまいます。減った元本は50%の好調な運用により、9,700円の50%分である4,850円だけ増えて14,550円になります。10,000円が運用後に14,550円になったのでパフォーマンスは45.5%です。

■手数料の影響によるパフォーマンスの変化
  手数料がない場合 手数料がある場合
①元手 10,000円 10,000円 10,000円
②手数料 0% 3%
③手数料額(①×②) 0円 300円
④運用開始時の金額(①−③) 10,000円 9,700円
⑤50%の運用益(×50%) 5,000円 4,850円
⑥運用終了時の金額(④+⑤) 15,000円 14,550円
⑦パフォーマンス(①と⑥の比較) 50% 45.5%


 具体的に考えると、私たちが3%の手数料がかかる投資信託を購入するために10,000円を出すと、そのうちの300円は差し引かれて販売会社である証券会社や銀行に入ります。残りの9,700円が実際に投資信託の購入に充てられて、運用にまわされるのです。運用益が50%だとしても、それは9,700円に対して50%の上昇ですから、上昇額は5,000円ではなく4,850円にとどまります。従って、当初の元本に比して45.5%のパフォーマンスにとどまってしまうのです。手数料が3%かかるだけ、つまり元本が3%減るだけで、運用のパフォーマンスは4.5%減ってしまうのです。私たちは、つい手数料分だけパフォーマンスが悪くなると考えがちですが、この例のように運用にまわす資金が手数料分だけ減ってしまうと、パフォーマンスは手数料率以上に差がついてしまうのです。各種の手数料率をしっかりと把握し、その影響を理解しておきましょう。

 最近では、「ノーロードファンド」と呼ばれる販売手数料が無料の商品も開発されています。こうした商品は信託報酬が高い場合があります。ノーロードファンドを選ぶ際は、単に販売手数料だけでなく、信託報酬額や保有期間も併せて検討するようにしたいものです。

 【信託報酬】
投資信託における3つのコスト(販売手数料、信託財産留保金、信託報酬)のうちの1つです。
内訳は、投資信託会社の運用に対する報酬、受託銀行の管理・保管に対する報酬、販売会社の代行業務に対する報酬です。一般的にインデックス型のファンドは信託報酬が低く、アクティブ型のファンドは信託報酬が高く設定されています。

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